2025年12月5日(金)、ECOWIND会員企業である日鉄エンジニアリング株式会社様による出前授業を実施しました。
 この授業は、土木構造物の構造設計への理解を深めることを目的に、土木・建築系の4年生を対象として行われ、配信を通じてCOMPASS5.0風力分野の拠点校、実践校、協力校、ならびに協力教員在籍校にも共有されました。
 授業では、はじめに技術者のやりがいや楽しさについて、実際に携わった事業をもとに紹介されました。なかでも、設計手法が未確立な状況から、有識者への相談や実験を通じて設計法を構築し、事業で採用に至ったプロセスは、学生たちに大きな刺激を与えました。
 続いて、洋上風力発電の概要では、世界の動向や、水深・地盤条件に応じた風車基礎構造の形式選定について、図を交えて解説されました。さらに、国内事例として北九州、秋田港・能代港、石狩湾新港のプロジェクトが紹介され、日本の洋上風力開発の最前線を知ることができました。
 さらに、構造設計の実習として、具体的な荷重に対する吊金具の設計(板厚決定の照査)を演習形式で実施し、これまで高専で学んだ専門知識が設計でどのように使われているかを実感する貴重な機会となりました。

学生の感想:
・今授業で習っている専門知識が現場で非常に活かされていることが分かりました。
・土台ひとつのパーツの設計だけでも考えなければいけないことが沢山あるということが理解できた。
・杭基礎の設計と施工について、映像を交えながら説明してくださったところが分かりやすかった。
・洋上風力の講義で土木構造設計を学び、海上での強風や波浪を考慮した設計の奥深さを実感しました。構造物を安全に支えるための工学的な視点がとても興味深かったです。
・出前授業という形で実際の技術者の方からお話しを伺えるのは貴重な経験でした。
・教科書や講義ではイメージしにくい部分を、より具体的に知ることができました。

本出前授業は、国立高等専門学校機構が実施するCOMPASS5.0再生可能エネルギー分野(風力)の事業として、ECOWIND様の全面協力により実施したものです。

COMPASS5.0再生可能エネルギー分野(風力)についてはこちらをご覧ください。
https://www.akita-nct.ac.jp/compass/