|掲載日 2024/09/10|掲載内容有効期限 —-/–/–|担当者 総務課総務係|
皆さまいかがお過ごしでしょうか。
秋田高専のホームページにようこそ。
秋田高専の校長の高橋です。
9月5日、「秋田の未来を創る協議会」が開催されました。
協議会は、秋田の県市町村関係、商工会関係の皆様が幅広く結集したALL秋田をカバーする秋田の未来のためのアイデアの議論と実現のためのプラットフォームです。昨年の発足以来、学生や企業人からのアイデアの募集と討論を進めてきました。秋田県の県北・県央・県南での地域別での意見交換会も実施されました。
これらの積み重ねを経て、9月5日の協議会では、秋田の未来のために取り組んでいくべき4つのアイデアが発表されました。
秋田は広い県ですから地域それぞれに課題があり、未来への取り組みも一様ではありません。交通網の整備等のインフラの整備も引き続き秋田にとっては重要な課題です。
その中で、人材の育成が1つの柱として打ち出されました。秋田の未来を創る人材のための足場として産学で検討の場を設け、具体的に推進していくこととされました。県をあげて進めている風力発電に関係する人材、さらに、風力発電で生み出された電力を活用した新産業、例えばデータセンター等をターゲットとして人材育成を進めていくことが想定されています。
すでに秋田大学では、学部の改組を行って総合環境理工学というコンセプトを打ち出すとともに、データサイエンスの新学部を進めています。
「秋田の未来を創る協議会」には秋田高専も参加しています。協議会の事務局である秋田県商工会連合会の大森会長が、秋田高専を支援していただいている「グローカル人材育成会」の中心メンバーであり、大森会長から協議会参加のお声がけをいただきました。
協議会に参加する機会を与えていただきましたことは、秋田高専にとって大きなチャンスであると受け止めています。協議会に参加する以上は、秋田高専として何ができるのかを考えなければいけません。
協議会での議論の進展と並行してアイデアを練って、2つの事業を計画するにいたりました。
1つは、10月2日に秋田芸術劇場ミルハスで開催される「秋田を元気にする学生からの提案」という、学生の研究発表会の企画です。
秋田高専の創立60周年ということもあり、「秋田の未来を創る協議会」に参加している5校(秋田大学、秋田県立大学、国際教養大学、秋田公立美術大学、聖霊女子短期大学)に呼びかけて実行委員会を組織し、学生に発表の機会を与え、秋田の皆様に我々の活動を知っていただくために企画しました。秋田という場で学校を超えて学生が集まる機会はなかなかありませんから、学生にとっては貴重な経験となるでしょう。それぞれの学校の個性が出て面白いのではないかと思います。
基調講演は、秋田高専の卒業生の小林稜平さんにお願いしました。小林さんの詳しいプロフィールはホームページに掲載してあるポスターをぜひご参照願います。とても斬新でユニークな活動をされています。
発表する学生たちには、小林さんの基調講演に負けない学生らしい思い切った発表を期待したいものです。
この企画は、今回を第1回として、来年度以降も続けていきたいと考えています。
「秋田の未来を創る協議会」に呼応して、大学短大高専が協力して新しい企画が発足するということ、その主役は学生であるということ、この点を特に強調したいと思います。
秋田高専のホームページに情報を掲載してございますので、ぜひともご来場いただきたく、お願い申し上げます。
2つめは、現在さらに内容をつめて正式な発表の準備を進めているものですが、秋田高専が、函館高専、八戸高専とともに、国立高専の拠点校として風力発電の人材育成のためのカリキュラムの開発や教育研究交流の中心となる事業です。
これは、秋田県の風力発電への取り組みや、「秋田の未来を創る協議会」の動きをにらみながら、本校が(独)国立高等専門学校機構に働きかけて拠点校に指名された事業です。津軽海峡を挟んで北海道の函館高専と青森県の八戸高専、そして秋田高専が、全国の国立高専をリードする拠点校となります。高専らしく、産業界との意見交換を踏まえ、柔軟で先進的な発展可能性のあるプログラムを打ち出すことを目標としています。
3高専で取り組む以上は、3校の特徴を活かし融合したものとしていかなければなりません。
現在3校の代表者を中心に議論を進めているのですが、少なくとも3校に共通しているのは、国際的な枠組みで高専教育をとらえて進めているところであると思います。
秋田高専は、海外研修の推進や英語力の向上等の「グローバルエンジニアの育成」を学校の方針として掲げています。函館高専は「地域と海外をつなぐ高専」というコンセプトを打ち出しています。八戸高専は、「自主探究」という学生自らが課題を設定して研究を進め発表する独特のプログラムを持ち、海外との関係ではモンゴルの高専との交流も盛んです。
「秋田の未来を創る協議会」というALL秋田の枠組みが、強力な後ろ盾となってくれることでしょう。3高専の力を合わせて、そして秋田大学や秋田県立大学、国際教養大学等の協力を仰ぎながら、国内外の学生が風力発電をテーマとして、より広くより深く学ぶために集まり交流する。秋田は風力発電の最前線ですから、そうした人の流れを作れないかと今から考えています。
9月5日の「秋田の未来を創る協議会」で、私から「秋田を元気にする学生からの提案」と風力発電の人材育成プロジェクトについて報告をいたしました。
心強いサポートの声をたくさんいただきました。ありがとうございました。
秋には高専祭もあります。
秋田高専は、学生が主役という考え方で秋の学校行事を進めていきます。
学生にはもっともっと勉強してもらいます。高専という恵まれた環境に安住していてはいけません。さっそく9月はじめにはシンガポールでの語学研修、タイ高専との交流研修に学生を派遣しました。「秋田を元気にする学生からの提案」や高専祭の機会などを活かして、高専の中で引っ込み思案にならないで、社会に飛び出していって学んでほしいと思います。
秋田高専としての情報発信も、創立60周年を契機にレベルアップを考えています。動画を作成してホームページで展開するなどの工夫をしてまいります。秋田高専の目指すところ、そして秋田高専のリアルをより身近に感じていただけるように工夫してまいります。
これからも秋田高専をどうかよろしくお願い申し上げます。
校長 高橋 雅之