3月8日から16日までの9日間、本校主催で「令和7年度シンガポール英語研修(標準コース)」を実施しました。
 参加したのは、秋田高専(8名)、一関高専(5名)、福島高専(2名)の東北地区3高専から集まった本科3・4年生計15名です。学生たちはシンガポール・ポリテクニック(SP)での30時間に及ぶ集中講義や、現地学生バディとの交流を通じて、英語スキルの向上のみならず、異文化を理解し尊重する国際感覚を大きく養いました。

研修の概要

渡航期間 :令和8年3月8日(日)~3月16日(月)
(9日間 : うち海外滞在7日間、海外学習5日間)
派遣人数 :秋田高専(8名)、一関高専(5名)、福島高専(2名)
本科3・4年生計15名
引率教員2名
研修場所 :Singapore Polytechnic (シンガポール・ポリテクニック)
宿泊場所 :Hotel Royal(ホテルロイヤル)

研修日程

日数日付主な予定備考(内容の概要)
1日目3/8(日)日本出発秋田・羽田空港に集合し、深夜便でシンガポールへ。
2日目3/9(月)シンガポール到着
SP研修開始
到着後すぐにSPへ移動し研修開始。
自己紹介やアイスブレイクで緊張をほぐす。
3日目3/10(火)SP研修(2日目)「Save the Earth」をテーマに、環境問題について英語で意見を交わす練習を実施。
4日目3/11(水)SP研修(3日目)
市内研修
午前はプレゼンの構成を学び、午後はオーチャード・ロードへのフィールドトリップを実施。
5日目3/12(木)SP研修(4日目)伝わるプレゼンのための声の出し方や身振りを特訓。
講師から個別のフィードバックを受ける。
6日目3/13(金)最終プレゼン
送別ランチ
研修の集大成として発表会を実施。
その後、バディたちとのお別れパーティーを楽しむ。
7日目3/14(土)異文化体験終日自由行動。
グループごとにセントーサ島などの名所を巡り、生きた英語を実践しました。
8日目3/15(日)学生交流・帰国午前中からSP学生バディと合流し最後の交流。
深夜、名残惜しみつつチャンギ空港を出発。
9日目3/16(月)日本到着・解散早朝に羽田へ帰着。
国内線を乗り継ぎ、秋田空港にて無事に解散式。

「教科書を超えた学び」を求めて

 今回の研修の最大の特徴は、単なる観光旅行ではなく、「実践的なコミュニケーション力の育成」と「異文化への適応力の向上」に主眼を置いている点にあります。
 研修先であるシンガポール・ポリテクニック(SP)は、シンガポールで最も歴史のある国立の高等教育機関であり、日本の高専と同じく実践教育を重視しています。学生たちは、多様な民族や文化が共生するシンガポールという「生きた教材」の中で、持続可能性(サステナビリティ)や文化的多様性といった現代社会の重要テーマについて英語で考え、議論することを目的として派遣されました。

30時間の猛特訓 : SPでの「伝える」挑戦

 研修のメインプログラムは、SPで実施された合計30時間の英語ワークショップ「Cross-Cultural Communication」です。
 初日は緊張した面持ちだった学生たちも、現地の講師や学生バディとのアイスブレイクを通じて、次第に心を開いていきました。授業は、一方的な講義形式ではなく、ペアワークやロールプレイ、そして自らの意見を短く正確に伝える練習が中心です。特に2日目以降は、「Save the Earth」をテーマにした環境問題や文化の違いについて英語で意見を交わすなど、より高度な内容に挑戦しました。
 最終日には、研修の集大成としてグループプレゼンテーションが行われました。限られた準備時間の中で、学んだばかりの英語とボディランゲージを駆使し、聴衆に自分の考えを届けようとする学生たちの姿は、出発前とは見違えるほど頼もしいものでした。

バディと共に歩んだ「異文化」の街角

 教室外での学びも、学生たちにとっては大きな財産となりました。滞在期間中、学生たちは「バディ」と呼ばれるSPの学生たちと行動を共にしました。
 シンガポールの主要な移動手段であるMRT(地下鉄)を自分たちで使いこなし、オーチャード・ロードなどの市内散策へ出かけました。
 バディとの会話はすべて英語です。最初は言葉に詰まる場面もありましたが、「なんとか伝えたい」という必死の思いが、言葉の壁を少しずつ溶かしていきました。現地での夕食や自由行動での交流は、単なる知識としての「文化」ではなく、相手の背景を尊重し合う「共生」を肌で感じる貴重な機会となりました。

想像を遥かに超えた成長 : 学生たちが掴んだもの

 研修を終えた学生たちの表情は、出発前とは見違えるほど自信に満ち溢れています。アンケートの「今後の英語学習について」という項目では、「TOEICスコアの向上を目指すだけでなく、世界中の人と意見を交わすためのツールとして英語を使い続けたい」といった、より高い目標を掲げる声が多く見られました。
 また、シンガポールという多民族国家を外から眺めることで、日本という国を客観的に再発見する視点も養われました。学生たちは、技術者として世界で活躍するために必要な「グローバルなマインドセット」を、この9日間でしっかりと胸に刻んだようです。

 秋田高専では、今後も学生たちがグローバルな視野を持ち、世界で活躍する技術者へと成長できるよう、海外研修プログラムの充実を図ってまいります。今回の研修に参加した学生たちがシンガポールで得た自信と情熱が、今後の高専生活や将来のキャリアにおいて大きな力となることを確信しています。
 次回の研修でも、さらなる「未知への挑戦」を待つ学生たちの参加を楽しみにしています。秋田から、世界という広い海へ。私たちはこれからも、学生たちの背中を力強く押し続けます。