秋田高専では、10月6日より10月30日までの約1ヶ月間にわたり、タイ王国のタイ高専(KOSEN-KMITL)から学生10名と引率教員1名を受け入れる短期研修プログラムを開始しました。
 この研修は、日本政府がタイとの協力のもとで推進する「タイ高専プロジェクト」の一環として、タイの学生が日本の高専における実践的な学びを体験し、グローバルに活躍できるエンジニアを育成することを目的としています。

 研修初日には、オリエンテーションに続き、オープニングセレモニー(開会式)とウェルカムパーティー(歓迎会)を開催しました。
 開会式の挨拶において、高橋校長は、タイ高専の設立に関わった自身の経験に触れ、学生たちを迎えられた喜びを述べ、今回のプログラムの最も重要なポイントは「友情」である、若い学生同士が良い関係を築くことが、タイと日本の友好関係を長く継続させることにつながると強調しました。また、学生たちに向けて、将来、社会の様々な問題や課題を解決し、人々を幸せにできるような、「ソーシャルドクター(社会のお医者さん)」や革新的なエンジニアになってほしいと激励の言葉を送りました。
 また、国際交流担当の西野教員からは、バンコクとは大きく異なるが秋田市は、学ぶには素晴らしい場所だと述べ、本校の学生と共に素晴らしい思い出を作ってほしいと期待を伝えました。タイ高専の引率教員のクリーン先生からも、この研修を通じて、学生たちが日本の高専教育システムについて多くを学び、日本の学生と良い友情を築くことを願っていますと結び、研修への期待をさらに高めました。

(左)高橋校長と (右)KOSEN-KMITL クリーン先生

 式典や歓迎会の会場は、タイ高専の学生と秋田高専の学生たちが既に打ち解けたような、終始笑顔の絶えない温かい雰囲気に包まれました。

 タイの学生たちは、これから約1ヶ月間、電気・電子・情報系を中心とした学生実験や課題研究に集中的に取り組みます。また、県内の先進企業への工場見学を通じ、日本の最先端技術とモノづくりに触れる他、高専祭(10月25日、26日)への参加、茶道体験などを通して、日本人学生との活発な異文化交流も予定しています。

 初日から両国の学生たちの間に温かい友情の種がまかれました。この貴重な経験が、タイと日本の未来の技術と友好関係を築く確かな一歩となることが期待されます。