主な就職先

企業から見た高専生の強み
印刷インキを始め、有機顔料、機能性樹脂など化学製品に関わるリーディングカンパニーとして、世界の60を超える国と地域でグローバルに事業を展開する化学メーカーのDIC は、特にものづくりの現場で高専生の力を必要としています。高専で培った高度な工学的知識をベースとして、製造プロセスの合理化、プラント設計・建設、品質管理など高専出身者の業務は多岐にわたります。
高専生の強みとしてまず挙げられるのは、専門知識の深さと技術力です。専門分野に特化したカリキュラムの中で、理論と実践の両方をしっかりと学んでいるため、自分で考え、仮説に基づき具体的な計画をたてて行動する現場の対応力が身についていると感じています。
また、日々の実験や実習を通して、さまざまな課題に直面した時の問題解決力や人を巻き込む力に長けた方が多いと思います。社会に出ると一人では解決できない問題にチームで立ち向かうことも必要ですが、そんなときに高専出身者がチームにいると心強いです。
さらに近年より重要になってきている学ぶスキルも高専出身者には身についていると感じます。変わりゆく社会の中で、新しい知識や発想を取り入れることは、社会人として成長し、会社や社会に貢献するために欠かせません。中学卒業後から一流の工学者に学ぶ環境のある高専は、「学び続ける」ことを身に着ける絶好の場なのでしょう。
そんな知識、技術力、問題解決や学ぶスキルに長けた高専出身者は弊社で大活躍しています。特に秋田高専出身者は30 名以上が在籍しており、若いうちから管理職に就いている社員や役員登用事例もあります。みなさんも高専で学び、新しい技術の発展や発想に貢献してくれることを期待します。みなさんも高専で学び、新しい技術の発展や発想に貢献してくれることを期待します。
(DIC株式会社 総務人事部 採用・研修グループ マネジャー 佐藤 薫 )

進学実績

大学の先生の視点
高専生に期待すること
高専の特徴が(直接的な)社会貢献を目的とした実践教育にあり、現代社会の産業を支える上での大きな強みとなっていることは間違いありません。
私自身、3年前まで大学の工学部に籍を置いていた関係上、実践教育の重要性は理解しています。しかし、工学部の応用研究であっても、数学や物理学など大学1、2年で学ぶ基礎科目がいかに重要であるかを痛感しており、学生にもそのことを強調してきました。近年目まぐるしく発展する科学技術の担い手やそれらを駆使する技術者も結局頼るところは基礎科学であることを感じているはずです。“それなら高専ではなく大学”という選択肢もありますが、最近の大学は専ら先端の研究業績に目が向いているため、現場の技術からは距離があります。幸い、高専では現場の実践教育に加えて、低学年の早い段階から大学レベルの基礎科目を学びます。このような教育システムで育まれた学生は、将来どのような技術の変化にも対応できるタフな技術者になれると大いに期待しています。今年、AI関連でノーベル賞を受賞したホップフィールド氏は古くから知られた物理学者です。技術は先端に行くほど基礎力が重要になっていくことを忘れないでください。
(東北大学 大学院工学研究科 名誉教授 佐久間 昭正 )

進路実績等
卒業・修了者の進路状況、就職先・進学先一覧を掲載しています。
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