秋田工業高等専門学校の目的

|掲載日 2020/04/12|掲載内容有効期限 —-/–/–|担当者 総務課総務係|

 

 

 

1.使命

 本校は、3S「創造・誠実・責任」と3K「健康・研究・協働」を校訓とし、準学士課程では「深く専門の学芸を教授し職業に必要な能力の育成」、専攻科課程では「より高度な工業に関する知識及び技術を教授研究し、すぐれた独創的開発能力を備えた実践的工業技術者の養成」を使命としている。

 

2.基本方針

 本校は、「自立・挑戦・創造」を教育理念に、教養教育・専門教育・専攻科複合教育及び卒業・特別研究を通じて、地域を含む世界の産業界発展に貢献し、かつ、地球環境の共生・創成に寄与する人材を養成することを目指している。

 教育においては、教養と広い専門の基礎知識・技術の習得に加え、新産業を牽引でき、特定領域で飛び抜けた高度な知識・技術を有し、新しいことへ挑戦する心、異分野の統合に必要な協調性と総合力、および自由な発想とそれを実現する創造力豊かな実践技術者の育成を目指している。

 

 

3.養成しようとしている人材像

3.1 準学士課程
  本校は、「学際領域を含めて高度な知識を有しており、技術課題に対して最善な解決策を提案し、それを実現してゆく創造性豊かな技術者」の育成を目指し、具体的には以下の技術者を養成する。

 (A) 地球環境や人間社会と技術の調和を視野に入れて人類の幸福を考え、技術者倫理を理解し、責任ある行動のとれる技術者
 (B) 生産の現場に不可欠な実践的かつ専門的な知識と技術を有する技術者
 (C) 自ら問題を発見・解決する能力を備え、生涯に亘って自ら学ぶことのできる自己啓発型技術者
 (D) 産業社会におけるグローバル化に対応するため、正しい日本語で表現(記述・口述・討論)し、かつ国際的に通用するプレゼ

 テーション能力を持つ技術者

 (E) 複雑で多岐に亘る工業技術分野に貢献できる技術を有し、融合複合領域にも対応できる能力を備えた技術者

 

3.2 専攻科課程
 準学士課程で修得した基礎および専門技術に加え、より専門分野に精通すると共にプレゼンテーション能力を身につけ、国際分野で活躍出来る技術者を養成する。
 また、複数の領域をまとめる総合力、複雑で多岐に亘る領域に求められるシステム思考、複合領域にも対応出来る能力を備え、技術者倫理を理解し高度で実践的な知識と技術を備えた自己啓発型の創造性豊かな技術者を養成する。

 

 

4.アドミッション・ポリシー(入学者受入方針)

 アドミッション・ポリシー(入学者受入方針)

 

 

5.達成しようとしている基本的な成果

5.1 準学士課程
 準学士課程は、教養教育と専門教育から成り、「学際領域を含めて高度な知識を有しており、技術課題に対して最善な解決策を提案し、それを実現してゆく創造性豊かな技術者」を育成するために、具体的な教育目標を定めカリキュラムが構成されている。なお、( )は校訓・教育理念である。

 

(A) 人類の幸福

目標:地球環境や人間社会と技術の調和を視野に入れて人類の幸福を考え、技術者倫理を理解し、責任ある行動のとれる技術者の育成(健康・誠実)(責任)

【具体的な目標】: (A-1) 自国と他国の社会と文化の違いを認め、健全で多様な価値観を理解できる。(健康・誠実)

(A-2) 技術者倫理を理解し、技術者として責任ある行動をとることができる。(責任)

(B) 工学基礎知識の修得

目標:生産の現場に不可欠な実践的かつ専門的な知識と技術を有する技術者の育成

【具体的な目標】: (B-1) 数学、自然科学および情報技術に関する基本的知識を修得している。

(B-2) 基礎工学と専門基礎の知識や技術を修得し、基本的な現象やシステムに対して説明と問題解析ができる。

(C) 専門的知識の充実

目標:自ら問題を発見・解決する能力を備え、生涯に亘って自ら学ぶことのできる自己啓発型技術者の育成

【具体的な目標】: (C-1) 得意とする専門分野の問題を発見し、解決することができる。(自立)

(C-2) 実験・実習科目を通して実践的な知識を身に付ける。 

(C-3) 企業での実体験などをもとに、地域や社会の要求している内容を理解できる。(協働)

(C-4) 限られた時間内で、個別に、あるいはチームワークによって、技術的問題を含む課題に取り組み解決する

ことができる。(協働・挑戦)

(D) コミュニケーション能力

目標:産業社会におけるグローバル化に対応するため、正しい日本語で表現(記述・口述・討論)し、かつ国際的に通用するプレゼン

テーション能力を持つ技術者の育成

【具体的な目標】: (D-1) 正しい日本語で表現(記述・口述・討論)することができる。

(D-2) 英語によるコミュニケーションに必要な基本的能力を身に付ける。

(E) 技術の発展 

目標:複雑で多岐に亘る工業技術分野に貢献できる技術を有し、融合複合領域にも対応できる能力を備えた技術者の育成

【具体的な目標】: (E-1) 専門領域および複合領域の専門知識を統合して、目的を達成するための問題解決とデザインに寄与できる。

(挑戦)

(E-2) 技術分野の問題を理解し、自主的継続的に学びながら、開発・研究を行ってゆくことができる。

(創造・研究)

 

 さらに、現代の産業や社会の要求に即して、各系、各コース毎に技術者として必要な知識・技術を規定している。その内容は、準学士課程の卒業生にふさわしく、技術者の職業に就く上で基本的に修得すべきことを決めており、各系、各コースでは、次のとおりの人物を養成する。

 

機械系

 機械工学のあらゆる基礎を習得し、機械システムコースと知能機械コースのいずれかに関する専門性を持つことにより、融合複合領域の専門知識を有し、ものづくり経験を蓄積して物事の本質を見極め、新しい物と技術を生み出す技術者として、創造的で効率的な社会生産活動を協働して行える人物を養成する。

電気・電子・情報系

 電気エネルギーと情報通信の有効活用に関して基盤となる電気情報工学分野の知識を習得して、電気および情報通信を利用する融合複合領域の専門知識を統合し、課題解決のための方法を模索・実行するとともに新しい技術を生み出す技術者を養成する。

物質・生物系

 物質・生物に係る基礎専門知識を習得し、高機能マテリアルの創製や物質循環に係る元素・生物資源の転換利用など、最先端技術に対応できる柔軟な思考力と創造力、実践力を身に付け、さらに、医農工連携などの融合複合領域に関する専門知識を修得して、グローバル展開する産業の中で活躍できる技術者を養成する。

土木・建築系

 道路、橋梁、河川、港湾、宅地造成地などの防災と保全技術、建築・都市に関する計画とデザイン、設計、およびこれら社会基盤の施工と維持管理のための技術を総合的に理解して、融合複合領域の専門知識を有し、課題解決のための方法を探し出し実行できる技術者を養成する。

機械システムコース

1. 機械技術者にとって必須の専門科目である4力(材料力学、機械力学、熱力学、流体力学)と「ものづくり」の基本となるアイデアを具現化させる実技科目の設計製図、機械工作実習を通じて、開発・設計できる能力および製造技術・生産技術を身につけた実践的技術者を養成する。

2. 機械工学の基礎的専門科目知識に加えて、新エネルギー、自動車・航空機産業、素材加工に関する高度な技術要請に柔軟に対応できるように、熱工学、流体システム、計算力学、金属工学や先端材料学および機械工作法など、種々の新エネルギー変換、動力変換、新素材等の高度な素材加工に関係する基礎および応用科目を習得し、工学問題を解決させるための総合的かつ実践的な能力を養成する。

知能機械コース

1. 機械技術者にとって必須の専門科目である4力(材料力学、機械力学、熱力学、流体力学)と「ものづくり」の基本となるアイデアを具現化させる実技科目の設計製図、機械工作実習を通じて、開発・設計できる能力および製造技術・生産技術を身につけた実践的技術者を養成する。

2. 機械工学の基礎的専門科目知識に加えて、ロボットを基軸とした分野である医療機械、福祉機械および人間の動作解析に関する高度な技術要請に柔軟に対応できるように、制御技術、計測技術、情報処理、バイオメカニクス等の基礎および応用科目を習得し、工学問題を解決するための総合的かつ実践的な能力を養成する。

電気エネルギーシステムコース

1. 新しい電子材料の創製と、電子回路およびエレクトロニクスデバイス、電気回路、電気エネルギー、電気-機械変換など、持続的発展型社会の基盤となる電気エネルギーの発生と供給、それを利用する機器とシステムに関する専門知識を有する実践的創造能力を身につけた技術者を養成する。

2. 電気回路、電気磁気学、電気機器学、電子回路、電子工学、制御工学、組込み技術等を系統的に習得させるとともに、基礎的な融合複合領域の知識を備えた創造性に富む実践力を習得する。

情報・通信ネットワークコース

1. ソフトウエア技術を中心にしたコンピュータから情報ネットワークなど、高度情報化社会の基盤となる情報処理と通信などの情報システムに関する専門知識を有する実践的創造能力を身につけた技術者を養成する。

2. コンピュータシステム、プログラミング、ネットワーク、アルゴリズム、組込み系プログラム等を系統的に習得させるとともに、基礎的な融合複合領域の知識を備えた創造性に富む実践力を習得する。

マテリアル・プロセス工学コース

1. 有機化学、無機化学、分析化学、物理化学などの基礎専門知識を兼ね備え、機能性マテリアルの合成や評価、工業化された製造プロセスの運転・最適化など、最先端の融合分野に深く関わる高度な実践的技術を有し、持続可能な社会の実現に貢献できる創造的な技術者を養成する。

2. 有機・無機工業化学、無機材料化学、有機合成化学、化学工学、プロセス工学などの専門知識を習得させ、これらの知識のもと、実験実習を通して、機能材料の合成プロセスや化学物質の製造・開発・管理、エネルギー資源の精製、化成品製造、化学プラントのスケールアップ・改良などの応用技術について、実践力を習得する。

バイオ・アグリ工学コース

1. 生物化学、分析化学、分子生物学などの基礎専門知識を兼ね備え、生物を活用した有用物質の生産や評価、バイオマスの変換利用など、最先端のバイオテクノロジーに深く関わる高度な実践的技術を有し、持続可能な社会の実現に貢献できる創造的な技術者を養成する。

2. 生物有機化学、生物化学工学、アグリサイエンス、バイオ工学、高分子化学などの専門知識を習得させ、これらの知識のもと、実験実習を通して、バイオプロセスに関わる酵素機能変換、微生物生産、食品素材開発、バイオマスなどの天然物の単離精製、生理活性物質の生産、機能性高分子合成などの応用技術について、実践力を習得する。

国土防災システムコース

1. 社会基盤の防災と保全技術を支える実践的かつ専門的な知識と技術を理解し、課題解決のための方法を模索・実行できる技術者を養成する。

2. 社会基盤の防災と保全技術を支える施設の計画・設計・施工および完成した施設の維持管理と再生のための技術を習得する。

空間デザインコース

1. 建築および都市に関して、実践的かつ専門的な知識と技術を理解し、課題解決のための方法を模索・実行できる技術者を養成する。

2. 建築および都市に関する企画・計画・設計・構造・設備・施工・制度・管理のための技術を習得する。

 

5.2 専攻科課程
 専攻科課程の達成すべき教育の内容は、準学士課程の教育を基盤とし、技術者倫理を理解した創造力豊かな実践的工業技術者の育成である。専攻科課程で達成しようとしている基本的な成果は、次のとおりである。

(1) 自ら問題を発見・解決する能力を備え、生涯に亘って学ぶことのできる能力を修得する。

(2) 産業社会におけるグローバル化に対応するため、正しい日本語で表現(記述・口述・討論)し、かつ国際的に通用するプレゼン

テーション能力を修得する。

(3) 技術者倫理を理解し、複雑で多岐にわたる工業技術分野に貢献できる技術を有し、複合領域にも対応できる能力を修得する。

 

 各専攻科で達成しようとしている基本的な成果は次のとおりである。

 

生産システム工学専攻

 機械工学、電気情報工学を基礎とした精密加工、システム工学、熱流体エネルギー、応用力学、エレクトロニクス、情報、制御、新素材などを含む先端科学技術に深く関わる高度な科学技術を修得する。特に、機械工学、電気情報工学の複合領域におけるメカトロニクス技術者として必要となる総合力・システム思考能力を含めた創造力を身につける。

環境システム工学専攻

 物質・材料工学、環境都市工学を基礎とした無機材料、有機材料、微生物工学、水環境工学、環境地盤工学、環境地域計画学などを含む先端科学技術に深く関わる高度な科学技術を修得する。特に無機材料・有機材料・生物材料を利用した水環境改善のための処理技術や物質循環・エコマテリアル工学など物質工学、環境都市工学の複合領域における創造性豊かな技術者として必要な総合力・システム思考能力を含めた創造力を身につける。

 

 

 

 


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